インタビュー・会談

【お客さまインタビュー】現在も毎日数百件のマイナンバーを収集。そのうちの約90%が「FastNumber」で提出されています

従業員が多い企業や人材の入れ替わりが激しい企業にとって、マイナンバーの収集は手間のかかる、頭の痛い業務です。弊社の「FastNumber/ファストナンバー」は、そうした課題を解決し、マイナンバーを安全、簡単に収集することができるソリューションです。


ゲスト : 大手人材派遣会社グループ S社 総務部 ご担当者さま

この記事ではその利用実感をお伝えするために、マイナンバー制度の開始当初から「FastNumber」を利用されているS社総務のご担当者さまにお話を伺いました。S社様は8~9万人の派遣スタッフが就業する大手人材派遣会社グループのバックオフィス業務を担当されている企業です。

「FastNumber/ファストナンバー」とは

「FastNumber」は、スマートフォンでマイナンバーを簡単に収集できるソリューションです。

利用者は自分のスマートフォンに「FastNumber」のアプリをインストールし、マイナンバーカードまたは通知カードと本人確認書類を撮影してデータを送信するだけ。
コピーを取ったり郵送したりする手間や時間がかからず、利用者の負担が少ない点が強みです。送信完了後のスマートフォンには、撮影したデータは残りません。本人確認がネックとなる扶養家族のマイナンバー収集も、利用者が代理人となって確認できるため、容易です。

撮影データは、高いセキュリティ環境やバックアップ体制を整えたTOPPANエッジのデータセンターに送信されます。人事や総務のご担当者さまは、「FastNumber」の管理画面から、撮影データとマイナンバーのCSVデータをダウンロードし、各種届け出の処理にご利用いただけます。


約7万6,000件のマイナンバーを短期間で一気に収集。 これは内製では無理でした

―「FastNumber」を導入される前に、マイナンバーの収集について感じていた課題を教えてください。

2016年1月から、社会保障や税などの手続き書類にマイナンバーを記載することが事業主の義務となりました。就業している派遣スタッフや社員の全員からマイナンバーの提供を受けるわけですが、当社のセキュリティ基準を満たしたうえで、そこまで多くのマイナンバーを扱う体制が社内にはありませんでした。

対象となる派遣スタッフと従業員の数は約7万6,000人。これを一気に収集しなくてはなりません。内製では無理だと考えて、BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)を行うことを決めました。
委託する業務は、マイナンバーの収集から、精査(番号と身元の確認)、申請番号の納品まで。このうち、マイナンバーの収集を「FastNumber」、精査と納品は人の手で行いました。ですから、もともとは「FastNumber」を単独で採用する意図はなく、BPOの一部分として利用をスタートしたのです。


委託先の候補は3社。 スマートフォンに対応している点とセキュリティの高さが決め手に

―BPOの事業者はどういう形で選定されたのですか?また、トッパンフォームズに決めた理由も教えてください。

BPOの委託先の候補は3社ありました。いずれも人手による作業とアプリによる収集とを組み合わせた提案をした事業者です。当時の評価項目には、セキュリティ、企業規模、コスト、アプリの操作性などがありました。

トッパンフォームズさんは総合的に評価が高かったのですが、特に大きかったのは、「FastNumber」がスマートフォンに対応している点でした。派遣スタッフのマイナンバー提出のハードルをどれだけ下げられるかが重要だと考えていましたから。
また、マイナンバーの管理には非常に厳重なセキュリティ体制が必要です。ですからセキュリティ体制についても厳しく比較検討をしたうえで、トッパンフォームズさんに委託をすることになりました。実際に稼働がスタートしたのは、2015年の12月です。

TOPPANエッジのスマートフォンソリューション
TOPPANエッジでは、スマートフォンを活用した情報ソリューションの開発を多数手がけています。例えば、運転免許証と印影を同時に電子化して送付する口座開設アプリケーション「FastShot/ファストショット」や収入証明書取得Webサイトなどの実績があり、「FastNumber」もその技術を生かしたソリューションのひとつです。


まずは制度自体を分かってもらう必要があった。 お知らせにはマンガも使って、できるだけ分かりやすく

―派遣スタッフさんへのマイナンバー収集の周知はどのように行いましたか?

派遣スタッフへの周知で最も重視したのは、できるだけ分かりやすく伝えるということでした。まず、「マイナンバーとは何か」という、制度や仕組み自体を知ってもらわなければなりません。

お知らせの書面も、事前に制度について説明し「もうすぐ通知カードが届くので必ず取っておいてください」と伝える広報と、「いよいよ収集を始めます」と言って「FastNumber」の具体的な使い方を伝えるものと、2回に分けて送りました。
最初のお知らせにはマンガを入れて、視覚でとらえやすいように工夫をしました。マンガはトッパンフォームズさんに用意していただきました。


操作に関する問い合わせはサポートセンターが対応。 当初はマイナンバーの提出自体を拒否する人も

―実際に収集が始まったときの派遣スタッフさんの反応はいかがでしたか?

特にトラブルはありませんでしたが、問い合わせはさまざまありました。問い合わせのうち、「FastNumber」の操作に関する問い合わせはトッパンフォームズさんのFastNumberサポートセンターが受け付けてくれ、制度についての問い合わせは社内で対応。これは現在も継続しています。
問い合わせの内容は、IDやパスワードの入力がうまくいかない、マイナンバーカードが撮影できない、そもそもスマートフォンの操作が苦手……といったことがありました。

最初のころは、マイナンバーを提出すること自体を拒否される方もいて、なぜ提出が必要なのかを私たちが説明するケースもかなりありました。ただ、こういった声はマイナンバーが浸透するに従ってなくなっていきました。
制度が始まったころは、マイナンバーを提出しなくても働く人が不利益を感じることはなかったと思うのですが、今は、マイナンバーは社会保険の手続きに必要です。そうしたこともあって、「働くのであれば、提出しなければならない」という認識は広く浸透してきていると感じます。

FastNumberサポートセンターとは
TOPPANエッジでは、「FastNumber」の契約者さまサポートとして、「FastNumber」の操作方法のようなテクニカルな質問や問い合わせに答えるサポートセンターを用意しています。管理者さま、利用者さまそれぞれに対応する窓口があります。


1回目の納品で約5万4,000件を収集。 そのうちの約77%が「FastNumber」を利用

―実際にスタートしてから収集はスムーズに進みましたか? 「FastNumber」が利用された割合を教えてください。

最初の一括収集の対象者は約7万6,000人。そのうち、4月1日の1回目に納品されたマイナンバーは約5万4,000件、これは対象の71%に当たります。

提出は「FastNumber」を利用するか、書面で送るかのどちらかを選べるようにしていましたが、このときの「FastNumber」の利用は約4万2,000件でした。ですから、約77%がスマートフォンのアプリのマイナンバーの自動読み取りを活用して提出したことになります。
もし、これがすべて郵送だったとしたら、提出された書面を見て行う確認と登録に膨大な人手と時間が必要で、負担もかなり大きかったはずです。

マイナンバーの自動読み取りとは?
「FastNumber」では、撮影した券面の画像からOCR/QRコード解析によってマイナンバーを高い精度で読み取り、コンピューターで利用できる文字に自動的に変換します※1。
また、チェックデジット※2によるエラーチェックを行うため、誤りの発見や不備の解消にかかる時間やコストを削減することができます。

※1:500万画素以上の外部カメラを搭載したスマートフォンを利用の場合。OCR(Optical Character Recognition/Reader、光学的文字認識)とは、手書きや印刷された文字を、イメージスキャナーやデジタルカメラで読み取り、デジタルの文字コードに変換する技術。QRコード解析はQRコードを読み取る技術。
※2:数字列の誤りを検知するために付加される検査用の数字。


BPO終了後も、「FastNumber」の利用は継続。 現在では全体の約90%がスマートフォン経由です

―大規模な収集は最初だけだったと思いますが、その後も「FastNumber」の利用を継続していますね。現在の活用状況や作業フローを教えてください。

マイナンバー収集の開始から1年後、まとめて収集する初期の業務が完了したことから、BPOは終了し、「FastNumber」だけを継続して利用することになりました。

現在は新規の就労が始まった際に送る書類に、マイナンバーについてのお知らせを同封して、提出をお願いしています。「FastNumber」を使って提出されたマイナンバーは、私たちが管理画面を見て精査。その後、社内のマイナンバー用のシステムにアップロードするというのが主なフローです。

1日に数百件の新規登録がありますが、そのうちの約90%が「FastNumber」を利用しています。郵送で来る残りの約10%については、手作業で登録をしています。

FastNumberを活用したマイナンバー収集のイメージ

前述のようにマイナンバーの提出が当たり前になってきたこと、また6年前に比べてスマートフォンのアプリに慣れている人が増えたこともあり、「FastNumber」の活用が進んでいるのだと思います。


外国語表示やマイナンバー記載の住民票への対応があるともっといいですね

―現在の「FastNumber」に対するご意見やご希望があればお聞かせください。

「FastNumber」でのマイナンバーの収集はトラブルもなく順調に進んでいますが、検討していただきたいことが2点あります。
ひとつは住民票のマイナンバーの自動読み取りです。現在はマイナンバーカードや通知カードに加えて、マイナンバーを記載した住民票による提出も可能になっています。ですから、住民票のマイナンバーも「FastNumber」のOCRで読み取れるといいですね。

また、私たちのグループでは外国籍の派遣にも力を入れていて、多くの外国籍の方が働いています。外国籍派遣スタッフが新しく就業する際には、サポート資料を渡して「FastNumber」を操作してもらっているのですが、英語版やポルトガル語版のインターフェースがあると、もっと利便性が上がります。今後に期待しています。

※ 所属・役職、本事例の内容は執筆当時のものです。
※ トッパン・フォームズ株式会社は2023年4月1日付でTOPPANエッジ株式会社に社名変更いたしました。


手間のかかるマイナンバー収集。 貴社の課題は「FastNumber」で一挙に解決できます

日々、数百件もの新しいマイナンバーを取り扱っているS社様。社内の業務の効率化はもちろんですが、派遣スタッフの皆さんの手間をいかに省き、マイナンバーを提出しやすくするかということに心を砕いておられました。そして、その結果がスムーズな収集につながっているのだと感じました。

「FastNumber」は、多くの人が毎日使っているスマートフォンを活用してマイナンバー提出のハードルを下げ、簡単かつスピーディーにマイナンバー収集の作業を推進することが可能なソリューションです。
手間のかかるマイナンバー収集に課題を感じている方は、ぜひ「FastNumber」の導入をご検討ください。

※企業名、本事例の内容はは執筆当時のものです。
※「QRコード」は株式会社デンソーウェーブの登録商標です。

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2022.05.09

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