コラム

会員サイトの作り方とポイントを紹介!実施の効果と注意点もあわせて解説

商品購入時やサービスを利用する際に、会員サイトへの登録を促されることがよくあります。有料、無料を問わず、インターネット上には多種多様な会員サイトが存在しています。事業者側から見た場合、会員サイトを作ることにはどのような意味があるのでしょうか。

ここでは、会員サイトの基本的な知識や設置の目的、メリット、作るための手順やツール、さらに押さえておきたいポイントまで解説します。


会員サイトとは

初めに、会員サイトの基本的な情報を解説します。

一般的な会員サイトの概要

会員サイトとは、会員登録したメンバーだけが閲覧できるサイトです。
多くの場合、サービスにアクセスするためにはID・パスワードによる認証が必要で、一般公開されておらず、特定のコンテンツや会員に限定された情報が見られる仕様となっています。
事業者にとっては秘匿性のあるサイトで会員との関係性を構築でき、長期にわたる事業のベースとして成長させることも期待できます。
会員サイトは、直接的な収益を目指す有料サイトと、事業展開の布石とするための無料サイトに大別されます。また、会員登録の条件として商品・サービスの購入、利用実績などが求められる場合もあります。

会員サイトを、顧客満足度向上のための施策へとつなげる目的で設置する企業も見られます。顧客のフォローアップ、購入履歴に基づいた新情報の提供、お客さま相談窓口の設置など、会員として登録してもらうことで、よりパーソナライズされたサービスの実施が可能となります。

会員サイトを作る目的

会員サイトを作る主な目的には、以下のようなものがあります。

会員限定での情報提供:
特定の情報やコンテンツを、会員に限定して提供することができるようにします。

付加価値の提供:
一般サービスよりも高い価値を提供することで、消費者の囲い込みを可能にします。

販売促進:
商品やサービスに関心のある会員を集めることで、アップセル、クロスセル効果を高めます。

収益の向上:
例えばニュースサイトの一部コンテンツを有料化するなどの有料コンテンツへの誘導、上位コミュニティーやフォーラムへのアクセス誘導など、収益向上につながるアクションを促進しやすくします。



会員サイトを作るメリット

会員サイトを作ることにより、以下のようなメリットが期待できます。

顧客との関係構築・強化:
会員専用のコミュニケーションチャネルやサポート機能を提供することで、顧客満足度を向上させ、顧客との長期的な関係を築くことができるようになります。

収益の安定化:
有料サイトの場合、会員が定期的に会費や料金を支払うことによって、持続的な収益源を確保できます。サブスクリプションに見られるビジネスモデルも、基本的には会員サイトがベースとなっています。

付加価値の提供:
会員に対して特典や限定コンテンツ、サービスを提供することで、付加価値を与えられます。特別な情報、割引、プレミアムコンテンツなどにより顧客満足度が高まります。

コミュニティーの形成:
特定の共通の興味や目的を持つ人々に対して、コミュニティーを形成する機会を提供します。会員同士が情報や意見を共有し交流することで、商品やサービス、企業ブランドに対しての愛着が一層高められます。

ユーザー情報の収集:
会員登録時に個人情報を収集し、さらに会員サイト内での動向追跡により、ターゲットユーザーのニーズや好みを理解することができます。これらのデータは、より効果的なマーケティングや、カスタマイズされたコンテンツの提供に役立ちます。

ブランドイメージの向上:
特典や限定コンテンツなどの提供により、ユーザーのロイヤルティーを高める効果が期待できます。継続的な利用、口コミの発信など、良好な顧客関係を保つことは、ブランドイメージの向上に貢献します。



会員サイトの作り方

会員サイト制作の手順と役立つツールを紹介します。

会員サイトを作る手順:
会員サイトを作るための一般的な手順は以下のとおりです。

①目的とターゲットの明確化:会員サイトの目的と対象となるターゲットユーザーを明確に定義する
②サイトの構成と機能を確定:会員サイトの構成、提供する内容、それに必要な機能を検討する
③サイトの開発またはプラットフォームの選定:会員サイトを作成するための開発方法、または利用するプラットフォームを選定する
④会員登録と認証の実装:会員登録フォームと認証の仕組みを実装し、情報を格納するデータベースとの連携を行う

会員サイト作成の方法:
会員サイトに必要となる機能には、会員登録フォーム、ログイン・ログアウト、各会員に提供するマイページ、メッセージ機能などがあります。

さらに管理側には、以下のような機能も必要とされます。

・会員の個人情報を管理するデータベース機能
・問い合わせ対応機能
・ステータス管理機能
・決済管理機能
・セキュリティ管理機能

会員サイト作成をするための手法

会員サイトを作成する手法には、主に以下の三つがあります。

オープンソースCMS(コンテンツマネジメントシステム):
「コンテンツ管理システム」と呼ばれるツールで、Mautic、WordPressなどがよく知られています。ユーザーがコンテンツを追加、編集、削除するためのインターフェースを提供し、プラグインによる多彩なカスタマイズが可能です。サイトを構築するためには、ある程度の知識とレンタルサーバーが必要です。

ASP(アプリケーションサービスプロパイダー):
ASPが提供する専用ツールを利用する方法です。知識が無くても構築可能で、CMSより手軽にできます。ユーザーのレベルに応じて、詳細にわたってカスタマイズ可能なサービスを提供している場合もあります。

プラットフォーム:
ショッピングモールのような大規模サイトの中に、自社の領域を設置する方法です。カスタマイズには制限がありますが、作るのが容易でセキュリティ面での安全性が高いのがメリットです。例として、「LINEオープンチャット」「DMMオンラインサロン」などが挙げられます。


会員登録フォームなどの詳細については、下記の記事も参考にしてみてください。



会員サイトを作る際のポイント

会員サイトを作る際のポイントと注意点を解説します。

会員サイト作成時のポイント

運用開始時点で、求める機能要件を満たすサイトを目指す:
目指す方向性を明確にし、作成したい会員サイトの機能を過不足無く盛り込めることが大切です。
会員の利便性を考えると、公開後の仕様変更はなるべく回避したいところです。途中で変更をしなくてもよいように、初めからクオリティーを意識したサイト作りが求められます。

ユーザー側からの視点を持つ:
いわゆる「マイページ」など会員自身が操作する画面は、利用しやすく、分かりやすいものであることが重要です。顧客満足度に影響するため、常にユーザー側の視点を持って設計を行います。

管理画面の操作性:
管理する側もまた直感的に操作でき、実際の運用で機能を使いこなせることが大切です。操作に高い技術を必要としないシステムやツールであれば、より多くの人材が運用に参加できます。

セキュリティ対策への意識:
自社で独自にサイトを設置する場合には、セキュリティ対策も自前となることに注意しなければなりません。
自社でのセキュリティ対策に不安がある場合には、ASPサービスの利用がおすすめです。

会員サイト作成と運営における注意点

決済システムの有無:
会員サイトが有料サービスを提供する場合には、サービス利用料支払いのための決済システムを設定する必要があります。信頼のおける決済サービスを契約するなど、会員から利用料を安全確実に回収する手段を検討しなければなりません。また、サブスクリプションモデルを採用する場合は、定期的に料金を自動請求する設定が必要です。

個人情報の取り扱い:
まず、会員サイトの運営関係者全員が「セキュリティとプライバシーの確保は、会員サイト運営者の義務である」ことを十分に理解する必要があります。外部サービスを利用する場合でも、SSL証明書の導入、ユーザーデータの暗号化やファイアウォールの設定など、セキュリティ対策がどのようになっているのかを吟味します。会員情報の取り扱いについては、十分に注意を払い、情報の漏えい、流出防止に最善の策を講じます。

設置後の運用体制:
会員サイトは設置後の運用体制こそが重要です。
会員のアクセス状況をこまめにチェックし、ニーズに合った上質なコンテンツを定期的に提供しましょう。サポート対応の充実、会員へのフォローメールの配信など、満足度を高めるための施策を常に意識しながらの運営継続が求められます。



目的に合った運用しやすい会員サイトを構築しよう

会員サイト作りは複雑なプロセスであり、多くの要素を考慮する必要があります。会員数の規模や有料・無料など各種要件によって異なる部分もあるため、具体的なニーズや予算に合わせてサイト構築の計画を策定し、実装を行うことが重要です。知識や技術に不安がある場合にはASPサービスを使う方法もありますが、必要に応じて会員サイト運営をサポートする外部サービスを活用するのもおすすめです。

また、本記事でも触れた通り、会員サイトには登録やお問い合わせなどのWebフォームが欠かせません。
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お客さまインタビュー

2023.09.04

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